🔹トピックス&メッセージ

■私が終活支援を始めたキッカケ

昨年6月のことでした。都内の行政の地域包括支援センターから電話が来て、いとこ83歳(当時)が他自宅内で寝たきり状態で倒れていたので至急来てほしいとの連絡でした。
状況を聞いたところ、本人が借りている住宅の貸家の大家さんから、警察へ安否確認の電話があり、警察と大家さんの姪姉妹が立ち合い家に入ったところ、本人が寝たきり状態で倒れていました。
飲まず食わずであったようで生命の危険性があると判断し、救急車を呼んだが本人が拒否、それも2度にわたり、私に説得に来てほしいという内容でした。

本人の家に行ったところまずビックリしたのがゴミ屋敷状態だったことです。
ゴミの中に布団が敷いてあり、そこに寝たきりで倒れていました。地域包括支援センターの看護師さんと私の2人で、三度救急車を呼ぶことを説得しましたが、1日目は本人の拒否が強くダメ、翌日再度2時間かけやっと説得し救急で入院させました。
入院拒否は経済的な理由でお金がないためか、セルフネグレクトという自己放棄での理由と思われます。生涯独身で子供もいないので、野垂れ死に覚悟かと思いました。家族もいない、お金も乏しいという背景はあったのかとは思いました。

行政と生活保護申請の話をしたところ、生活保護申請は借金があってはダメ、資産があってはダメ、現金・預金は6万円程度を下回ったら申請できると言われました。
預金通帳を見ると家賃を6カ月滞納し、その他、ガス代,NTT代、新聞代などの未払金が通帳残高より上回っている状況でした。

未払金の借金をどうするかが問題と思っていましたが、本人の郵便物を管理する中で証券会社の書類を発見、どうも株を持っているように思い本人に確認したら1銘柄を親の相続で持っているようで、それを調べていったら確かにあり、およその金額も確認しました。
多少の資産があると生活保護は受けられないので処分に入ろうと思いましたが、証券会社に聞くと株の売却は本人でないとダメで代理人ではできないと言われました。本人が入院中なので、病院で証券会社と本人が電話で直接確認し売却処理ができました。
そのお金で未払金を処理し、ゴミ屋敷化した自宅に戻っても、歩けないので自立した生活はできず家賃も払えないので、生活保護対応可能な福祉施設か老人ホームへ入れるしかない状況でした。
介護保険の認定も受けておらずそこから認定申請をし、もちろん特養に入れるわけでもなく、救急で入った急性期の病院に3カ月以上はいることはできず、有料老人ホームで生活保護でも入所可能なところを探すしかない状況でした。そこから施設探しを始めました。

施設探しも大変でした。生活保護適用可で、なんとか本人の少ない年金で支払え、かつ現在空いているところで、近隣というのが条件です。
数件以上の見学を経て、都内は費用が高く無理でしたが、近県でなんとか見つけ入所契約をしました。
一方で行政の生活保護申請の詰めに入ったところ、そこの行政では近県の有料老人ホーム入所ではこちらでは生活保護対応はできない、近県の窓口へ申請してくれと言われ途方にくれました。これはてっきり生活保護の拒否か、たらいまわしと思いました。危機感を感じ弁護士もつけ対応することにし、紹介で行政の窓口交渉にも同行してくれる弁護士を探し、近県の保護窓口に同行してもらいやっと生活保護の適用を得ることができました。

しかし、老人ホーム入所と生活保護適用まで時間差があり、有料老人ホームの生活保護適用料金ではない一般料金だとかなり月額利用費が高く、結果的に私の方がかなりの金額を負担せざるをえなくなりました。 生活保護申請で預貯金はほとんど処理し、その後は生活保護で介護保険費用、医療費が行政で負担してもらえるようになり、生活はとんとんでやれるようになりました。

その後、近県の施設だと私がサポートしきれないので、もとの本人が住んでいた住所地の特別養護老人ホーム入所を申請しなんとか今年入所できました。


■これまでの経緯を経て思ったこと。

高齢者の単身世帯が増え、いとこのように、生涯独身で配偶者はおらず子供もおらず、兄弟姉妹もおらず、当然親は死んでいるという3親等以内の家族のいない人は、今後ますます増えると予想されることです。結婚して子供がおらず配偶者が先に死んだ人も同様です。また、兄弟姉妹でもそれぞれ課程を持つとどこまで支援できるか支援してくれるか分かりません。

地方自治体もこれらの問題をとらえて、高齢単身者から生前に依頼を受け、葬儀と納骨の代行を行政が葬儀会社に依頼する制度を作ったところもあります。もちろん有料で本人負担です。本人が一定の年収以下という経済条件もあるようです。

人間は自分が死んだら自分で遺体の処理はできないのですから、自己責任で終活の準備はしておくべきです。いとこのようなケースは無責任もはなはだしいと思います。

結果的には私は、本人が死んだら、葬儀から納骨まで将来しなければならない事態になっています。本人はカトリック教徒で、両親のお墓はカトリック墓地にあり、そこに自分も入る納骨スペースは30万円程度のものを購入していましたが、両親の年会費は途中で払えておらず今後合葬される見込みです。 カトリック墓苑と打ち合わせしたところ、合葬にも移動費がかかるなどと言われお金がない状況です。仏教徒の私がそこまで負担する気持ちはなく、現在棚上げにしております。ただし、本人が死んだらそこに埋葬納骨することはわたしがやると、本人には説明し安心させています。
■終活上の問題点

1.病院入院も老人ホーム入所も、家族などの身元保証人がいないと認められないこと。

当然ですが、病院も老人ホームも費用を担保するために身元保証人を必要とします。老人ホームは特別養護老人ホームでも有料老人ホームでも、身元保証人は必ず必要です。病院では入院時に保証金5万円程度の前納を要求されます。

2.本人にお金があればなんとか道はありますが、お金がないと終活は苦労すること。

生活保護の申請には苦労しました。また、生活保護が付くまでの期間どこに住むかという問題があり、自宅がない場合は、有料老人ホームしか選択の余地がなく、都内の有料老人ホームは高いところが多く収入が少ないと見つけるのに苦労することです。

3.健康保険証、介護保険証、年金証書、銀行通帳・カード・印鑑・暗証番号、貸金庫の鍵・カード・暗証番号、その他資産(有価証券など)の証書類、マイナンバーカードなどがそろっているかどうか。

いとこの場合は、入院時健康保険証不明で再申請しました。介護保険のお金は払っていましたが、本人の介護認定は受けておらず介護保険はすぐには申請できず、病院入院時点で申請しました。年金証書は不明で本人に聞いても管理不行き届きで場所が不明でした。結果的に私が手間はかかりましたが再申請して取りました。 銀行預金は数本ありました。しかし、暗証番号の入力ミスが複数回重なりカードは使用不能になっていました。そのため、通帳と印鑑は見つかりましたので銀行窓口でおろし支払いに対する引き落としができました。ただし、貸金庫があり、これは代理人では解約できず、本人を介護タクシーに乗せて連れて行きなんとか解約できました。